錬武会の形
全日本空手道連盟錬武会は現在では防具付空手道競技に賛同した団体、道場が広く参加しておりますが、会派としての錬武会はルーツに遠山寛賢先生の修道舘があり、伝統派空手団体としての伝承形を持つ団体です。
公益財団法人全日本空手道連盟には24の形を錬武会の伝承形として登録しており、そのうちナイハンチ三段、知花クーシャンクー、城間チントウ、松茂良ローハイ、クーシャンクーの5つを指定形としております。
錬武会指定形
- ナイハンチ三段
ナイハンチについてはいろいろな説がありますが、錬武会のナイハンチは発祥の地からみて、小舟の上での戦いを仮想したものとされ、終始同じ立ち方(騎馬立)で手技が中心になって技が組み立てられているのが特徴です。二段、三段については糸洲安恒先生が創始したもので、平安の形と同様、首里手の代表的な基本形です。
- 知花クーシャンクー
知花クーシャンクーは糸洲安恒先生の高弟である知花朝信先生が創案されたもので、演武線も動作もクーシャンクーに似ていますが添手掛捕棒受、棒捕、棒突等の技が細かく、クーシャンクーに比べて難度の高い形です。
- 城間チントウ
チントウは泊手の松茂良興作先生が伝承した形で、現在では岩鶴、陳闘、糸洲のチントウ、喜屋武のチントウ等、首里手、泊手系の各会派に受け継がれています。城間チントウは城間真繁先生の形で、大小様々かつ変化に富んだ技で構成された非常に難度の高い技です。
- 松茂良ローハイ
ローハイは明鏡、松村のローハイ等、首里手、泊手系の各会派に受け継がれている泊手を代表する最高の形です。松茂良ローハイは松茂良興作先生が創始し伝承された形で、一見穏やかな動きに見えますが一変して貫手や熊手等の奇襲技が続くほか、上段受けからの押さえ受けに熊手が何度も組み立てられているのが特徴です。
- クーシャンクー
クーサンク、公相君、観空とも呼ばれ、1762年前後に中国明朝の拳法の達人、公相君という人が伝えたという説が一般的ですが、公相君なる人物が存在し渡来したかどうかは明確ではなく、ナイハンチ同様創始者等は一切不明です。この形は小さな技はより小さく、大きな技はよりダイナミックに組み立てられているのが特徴です。
錬武会のその他の伝承形
- 平安初段
- 平安二段
- 平安三段
- 平安四段
- 平安五段
- ナイハンチ二段
- ナイハンチ初段
- 抜塞小
- 抜塞大
- 真栄田燕飛
- ワンシュウ
- 王冠
- 鎮手
- 壮鎮
- 松茂良松風
- 十手
- 慈恩
- 大城十三歩
- 五十四歩
形試合
形競技の判定:旗判定トーナメント方式
開始の合図 主審は短笛で合図をする。
準決勝までは赤、白二人同時に演武する。
決勝では赤、白一人ずつ演武する。
選手は斜め入場をし、演武終了後コート外で判定を待つ。
演武形
小学生 準決勝まで:平安形 決勝戦:平安の方、錬武会指定形
中学生 準決勝まで:平安形 決勝戦:平安の方、錬武会指定形
一般 準決勝まで:錬武会指定形 決勝戦:自由形
※形試合の判定方式、演武形の指定は都道府県大会によっては異なる場合もあります。各大会要項にてご確認下さい。